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【メソッド】

梶原しげるのビジネスに効く!会話のヒント

文化放送のアナウンサーを経てフリーに転身。テレビやラジオ番組の司会として幅広く活躍してきた梶原氏が、ビジネスシーンに役立つ会話のヒントをお届けします。
メソッド2015.11.30

vol.3 風通しの良い職場づくりに 絶好のチャンス到来!
梶原しげる

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2015年12月号

5つのポイントで飲み会を成功に導く

では、忘年会を含む「会社の飲み会」においてファシリテーターであるあなたは、何をどうしたらよいのでしょうか?
ポイントは次の5つです。

1.参加者を名前で呼ぶこと

就職の最終面接以来、口を聞いたことがない若手社員に向かって「君はなんという名前で何をしているの?」などと言ってはいけないということです。
人の耳に一番心地よく響くのは自分の名前だ。これは自己啓発本の元祖、デール・カーネギーの言葉としても有名です。
 
「あなた」とか「君」とか「おたく」とか「ちょっと」とか「お兄ちゃん」とか「カーノジョー」と呼ばれて「うれしい」と感じる人はいないということです。名前で呼ぶということは、その人の存在を認め、敬意を表すことにつながります。あいさつの文言をあれこれ考える前に「名前を諳んじる」。何をおいてもこれが大事です。
 
本誌連載もこれでめでたく第3回となり、読者の反響をいただくことがあります。何ともうれしいかぎりです。
先日も読者の方から声を掛けていただきました。「『FCC REVIEW』の連載、毎回、楽しく読んでます! 頑張ってください、梶山さん!」
「ありがとうございます!(梶原なんだけどなあ)」。うれしいような、ちょっと微妙な気がしたものです。「呼称」とは、かように大事なのです。
 
「とはいえ、50人もいて全部を覚えるなど不可能だ!」とおっしゃる場合は、プロンプター(カンペ要員)を用意し、そっと耳打ちさせるぐらいの配慮が必要だ、と申し上げたいぐらいに重要だと心得てください。
これは宴会に限らず、普段から大切なことなのです。

2.乾杯を終えたら即座に上座を降り、所在なさげにしているメンバーを見つけ出し、さりげなく近づいてさりげなく話し掛ける

「〇〇さん、ビールのまま? お酒? ああ、焼酎?」
 
何でもない、どうでもいい話題で会話を始めるのが、場を緊張させないコツなのです。「会話のきっかけ」は双方が共通に見ているもの、体験していることを言葉にするだけでいいんです。この場合は、自分と彼の前にあるのはビールと日本酒と焼酎だったというわけです。
 
会話に入り込めない、場になじめない人を自然に和ませていくことを繰り返し、全体の空気を盛り上げていく努力をします。
「なぜ?」
それが、あなたの役割だからです。

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