その他 2021.09.01

長期ビジョン策定を通じてグループが一体となり躍進:ヒガシトゥエンティワン

トップ自らが情報発信し浸透を図る

 

現場を知る子会社・各事業部が自ら掲げた目標だから、数字に対する納得感や責任感が高まる。これもグループが一丸となって長期ビジョンに取り組めるポイントだろう。加えて、ビジョンや計画を社内外に浸透させる工夫も数多く実施している。

 

その一例が、ウェブを活用した情報発信。コーポレートサイト上に「VISION2030」および「中期経営計画2023」を開示し、自由に閲覧できる環境を整備するほか、ビジョンと計画に関する代表取締役社長・児島一裕氏のインタビューを掲載している。

 

また、「ビジョンの浸透には、ビジョンに対する思いをトップが話すことが大切ですので、社員へ直接語りかける場を設けています」と久原氏は言う。

 

例えば、課長職以上が参加する年2回開催の幹部会では、社長が直接、グループ幹部に向けて全社施策や新規事業の進捗状況などについて説明する。さらに、日常的な意識付けとして、コーポレートスローガンや中期経営計画のポスターを作成して各事業所に掲示したり、企業理念や事業活動を紹介する動画を昼休憩時に流したりと、現場レベルで長期ビジョンやグループの事業内容に触れる機会を増やしている。

 

長期ビジョンと中期経営計画を明確に関連付けることによって、グループ全体で成長を続けるヒガシ21グループ。現在進行中の中期経営計画2023では、定量目標として売上高300億円を設定するなど引き続き高い成長を目指す。2022年後半以降は、新規の資材3PL業務の開始やEC向けの業務拡大、2023年4月に控える約2万m2の物流センター(大阪府茨木市)の開設など、大規模なプロジェクトが予定されている。

 

一方で、今後の展開について久原氏は、「物流設計能力が発揮できる物流サービス事業や総合的なコンサルティングでポジションを確立していく。それが目指す姿」と話す。新井氏も次のように加える。

 

「物流コンサルティング機能と実行機能を併せて最適なサービスを提供する企業として、あらゆる領域で最高のサービスを目指します。『最高』は主観的で曖昧な指標のように見えますが、多くのお客さまに最高だと感じていただくことが長期安定的な事業につながっていくのだと思います」

 

長期ビジョンで描いた自社の姿を実現すべく、ヒガシ21グループはこれからも「シンカ」していく。

 

 

ヒガシトゥエンティワン 企画部 課長 久原 大輔氏(左)
執行役員 企画部長 兼 IR・広報部長 新井 慶景氏(右)

 

 

PROFILE

  • (株)ヒガシトゥエンティワン
  • 所在地:大阪市中央区内久宝寺町3-1-9
  • 設立:設立:1944年
  • 代表者:代表執行役社長 児島 一裕
  • 売上高:244億3670万円(連結、2021年3月期)
  • 従業員数:998名(連結、2021年3月現在)