社内の煩雑な業務をQRコード決済で改善:Colorkrew(カラクル)
フリーアドレス座席管理
Mamoru BizはQRコードをスタンダードプラン以上であればいくつでも作成・登録できる。同社内では2000個のQRコードを運用している(2020年4月現在)。つまり、2000種類の“もの”が登録できるため、健康診断のオプションなど、個人負担で費用が発生する場面でも使える。
また、Mamoru Bizには、出退勤の打刻、座標席、座席抽選、座席分析といった機能がある。社員が個々の自席を持たず、自由に働く席を選択できるフリーアドレス制や在宅勤務を導入する企業が増えている昨今、便利な機能だ。出社した社員は、各会議室やデスクのQRコードを読み取るだけで、出勤時間の打刻代わりになり勤怠管理にも応用できる。
「社員同士の交流促進やスペースの有効活用、業務内容に適したワークスペース環境の確保といった理由で、フリーアドレスを導入する企業は増えています。しかし、その一方で誰がどこにいるのか分からず、電話の取り次ぎや郵便物の仕分けの手間が増える課題もありました。Mamoru Bizではリアルタイムで座席が分かるので、電話の取り次ぎもスムーズに行えます。さらに、座席管理機能に在宅勤務者や外出者の情報も反映されるので、リモートワークの推進にも貢献します」(前澤氏)
座席抽選機能を用いれば今日どこに座るのかをランダムに割り振り、フリーアドレスの本来の目的である異部門の社員同士の交流を促すこともできる。
また、座席分析機能では、フリーアドレスの効果検証や、よく利用されている座席が分かるため、社員交流の活性化に貢献した社員にインセンティブ報酬を与えるなど、人事評価にも応用可能だ。同社では、より多くの人と交流した社員に対し、Mamoru Biz内で使えるポイントを付与している。
備品管理
Mamoru Bizは、プロジェクター、Web検証用のスマホ端末、入館用IDカードなどの備品管理にも効果が期待できる。機器に貼ってあるQRコードを読み取るだけで手続き完了。申請書に部署名、名前、日付を記入するといった作業がなくなり、記入漏れも発生しないため管理が容易になった。
「私がMamoru Bizを開発した目的は『名もなき仕事』、つまり、やりがいを損なうような仕事をなくすことです。そういう意味では、備品管理機能は役に立っていると思います。社内決済のキャッシュレス化のみならず、雑務をなくすことで働き方改革にも生かしていただきたいですね」(前澤氏)
Mamoru Bizの利用料はQRコードの発行数や登録する人数で変わる。プラン内には登録人数上限が300人と1000人のコースが用意されている。ベーシックプランはQRコード発行数が20個まで。社内決済、出退勤、資産管理、備品管理、ポイント付与などの基本機能が使え、月額2万円(税抜き)と6万円(同)がある。
プレミアムプランはQRコード発行数が無制限で、ベーシックプランの機能に加え、座席表、座席分析、座席抽選、備品管理など全ての機能が使える。料金は月額10万円(同)と30万円(同)だ。
今後は、スケジュール管理機能やMamoru PUSHとの融合を図り、社内ポータルとして活用する展開を予定しているという。業務の改善に向け、Colorkrewの挑戦は続いていく。
PROFILE
- (株)Colorkrew
- (2020年6月1日よりISAOから社名変更)
- 所在地:東京都台東区浅草橋5-20-8 CSタワー7F
- 設立:2010年(創業1999年)
- 代表者:代表取締役 中村 圭志
- 売上高:31億6651万円(旧ISAO 2019年3月期)
- 従業員数:121名(2020年4月現在)