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モデル企業
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【企業事例】優れた経営戦略を実践する企業の成功ストーリーを紹介します。
モデル企業 2019.10.31

徹底した”沖縄ブランド”づくりで
「沖縄の価値」を全国に発信:ゆいまーる沖縄

ヤシ科の植物であるクバの新芽で作る籠のワークショップ

 

社会課題の解決を目指し価値を創造


社内のブランド浸透の鍵は、「さまざまな機会を活用してブランドの意義や目的を伝えていくこと」だと語る鈴木氏。社外では工芸職人の人材育成のため、工房運営セミナーや業界のトークイベントなどを率先して行っている。「流通だけでなく、沖縄工芸業界の課題解決、新たな価値創造に向けた取り組みで、業界、社会全体を巻き込んで沖縄の価値を上げていくことが真の狙いです」。

 

ブランドづくり成功のポイントについて、見た目を変えるだけではだめだと鈴木氏は厳しい口調で語る。「ただ、ブランドづくりがうまくいけば、流通の仕組みを変えることにもつながります。私たちもブランディングを始めてから徐々にお客さまが変化していきました。そのためにはもっと足元を掘り下げ、将来を見据えて地味に一歩一歩進めていくことが大切です」。

 

今後、同社が目指すのは、モノを売ることだけでなく、サービス事業をミックスさせたビジネスモデルを創ることだ。同社が打ち出した「2022年ビジョン」では、「沖縄の価値を創造するソーシャルデザインカンパニー」として、異分野の人や企業、行政とも協力して沖縄の文化と経済を回していくことを掲げている。「そのためには沖縄の地元企業が自らの価値を見直し、主体性を持つことが重要で、現在はその仕組みづくりのさなか」だと鈴木氏は言う。

 

社名に使われている“ ゆいまーる”は、農作業の時などに互いに助け合う相互扶助から生まれた沖縄の言葉である。「沖縄がずっと大切にしてきた文化的価値に新たな価値を付加し、全国に発信することで、社会課題を解決する一翼を担うことができれば」と鈴木氏。同社が目指すのは、沖縄の力による社会課題の解決と新たな価値創造だ。

ゆいまーる沖縄 代表取締役社長 鈴木 修司氏

 

PROFILE

  • ゆいまーる沖縄㈱
  • 所在地 : 沖縄県島尻郡南風原町宮平652
  • 創業 : 1988年
  • 代表者 : 代表取締役社長 鈴木 修司
  • 売上高 : 2億5100万円(2019年5月期)
  • 従業員数: 21名(2019年9月現在、パート・アルバイト含む)