お客さまの事前情報が増え、スムーズな商談や即決が増加
—— ブランド構築とデジタルマーケティングを両輪で回した成果が顕著に表われています。リアルの現場でお客さまの反応や声に変化はありますか。
山川:お客さまとの商談がスムーズに進むようになりました。以前と比べ、モデルハウスに来店されたお客さまが、土屋ホームやブランドのことをかなり研究されているように感じています。
中には、少し背中を押すと「土屋ホームにします」と即決されるケースもあり、下調べされているお客さまほど最初のアポイントから意思決定までの時間が短い傾向にあります。ブランディングやデジタルマーケティングに力を入れたことで、お客さまの情報量が圧倒的に増えており営業効率が上がったように思います。
ブランディングとデジタルマーケティングへ
ワンセットで取り組む
—— 住宅ブランドを構築したことで競争力が高まっています。成功の秘訣を教えてください。
山川:ブランディングとデジタルマーケティングをワンセットで取り組むことです。
デジタルマーケティングのサポートをタナベ経営にお願いしていますが、同時に推進しているブランド開発におけるブランド会議にも参加してもらっています。ブランディングの過程から入ることでブランドへの理解が深まり最適なプロモーションが展開できますし、最初から情報を共有したことでスムーズに進められたと思います。
また、タナベ経営をはじめ各分野の専門家を集めたデジタル戦略ミーティングを月2回実施しています。これが、スピーディーな課題解決や成果につながっています。
—— 選ばれる住宅ブランドに必要なことは何でしょうか。
山川:当社は「北海道ブランド」を全面に打ち出しましたが、会社の個性や価値をいかに発信するかは大事だと思います。
当社の住宅性能や快適さは北海道でもトップクラスと自負しています。加えて、「省エネ」という言葉が広がる以前からCO2の削減をはじめ、環境と共生する住宅づくりに取り組んできました。そうした性能や価値を端的に表すのが「北海道ブランド」であり、尖らせていきたい部分です。例えば、カーボンニュートラルなどESG投資やSDGsに貢献できる事業を広げ、ブランド力を高めていきたいと考えています。
ブランディングとデジタルマーケティングを同時展開したことで競争力を高め、コロナ禍でも受注増につなげてきた
「豊かさの人生を創造する」
住生活総合提案企業へ
—— 最後に、2030年に向けたビジョンをお聞かせください。
山川:グループのシナジーを高めて、「豊かさの人生を創造する」住生活総合提案企業を目指していきます。
住宅販売をスタートとして、お客さまの人生に長く寄り添える企業になりたいですね。今回、新たにスタートした生命保険事業もその一環。実は、1軒の家を建てる過程で、各家庭の家族構成や経済状況、好みや性格など多くの情報が住宅メーカーに集まってきます。そうした情報を生かし、ライフステージに合わせたサービス提供を視野に入れています。土屋ホーム不動産やリフォーム事業を展開する土屋ホームトピアを含め、グループシナジーを最大化してお客さまの人生をサポートしていきたいと思います。
PROFILE
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- 会社名:株式会社土屋ホーム
- URL:https://www.tsuchiyahome.jp/
- 所在地:北海道札幌市北区北9条西3丁目7番地
- 設立:1976年(土屋ホールディングス)
- 従業員数:760名(土屋ホールディングス グループ連結、2021年10月31日現在)
※ 掲載している内容は2022年4月当時のものです。