その他 2022.12.19

Vol.21 次代をつくるビジネスモデルデザイン

ビジネスモデルで収益は決まる

 

ビジネスモデルとは、会社のミッション、すなわち、誰(解決する顧客価値)に対して、何(提供価値)を、どのような手段(提供方法)で提供し、収益はどのように上げるのかを示したものです。このビジネスモデルによって、成長力と収益力が決定します。

 

あなたの会社、ビジネスモデルは、顧客のマインドシェアで何位でしょうか。

あらゆるカテゴリーにおいて、顧客の心の中にあるものは1つか2つ、多くて3つ。4番目に思い浮かぶものは、なくても困らない存在です(マインドシェアの法則)。

 

また、マインドシェア1位の商品と2位の商品では利益率に大きな差が出ることも証明されています。顧客から一番に選ばれる会社、突き抜けるビジネスモデルへブランディングをしていかねばなりません。

 

 

競争力を強化するための3つの視点

 

コモディティー化(提供価値の陳腐化)しやすい現在の競争環境においては、常に顧客価値という競争力を磨いていかなければなりません。あらゆる業界が寡占化する状況にあって、ライバル他社から競争力で後れを取ることは、市場からの退場を迫られることに直結します。

 

競争力強化の視点は、①ミッション、②製品・サービス、③システム、の3つです。

 

1つ目は、「ミッション」そのものが競争力につながる場合です。これはホワイトスペース戦略と同じ意味を持ちます。すなわち、ミッションそのものが、誰も考えていない、誰も実現できていない、希少なものであるということ。同じミッションを持つ企業が多いほど競争は激しくなります。

 

2つ目は、「製品・サービス」を競争力とする場合です。常にライバルと比較して、製品・サービスを磨き競争優位に立つ視点です。ただし、この競争力で優位に立っても、瞬く間にライバルに模倣されてしまいます。コモディティー化の時代には、製品・サービスで中長期的に優位に立つことは難しいのです。

 

3つ目は、「システム」が競争力の場合です。圧倒的なスピードの開発力、創造を生む組織カルチャー、販売力を上げる販売時点管理システム(POS)、熟練工でしかできない匠の技術など、目には見えづらい競争力のことをいいます。長期間かけて磨いたものであり、簡単には真似できないため、これが最も優位性のある競争力と言えます。

 

 

ブランディングによる競争力強化

 

もうひとつの競争力の視点は、ブランディング活動により、ブランドを育て、顧客の創造力を向上させる取り組みです。ブランド戦略をとる際、①企業ブランド、②製品ブランド、③サービスブランド、④テクノロジーブランド、⑤ブランド人材、⑥ビジネスモデルブランド、の6つの領域があります。

 

SNSなどでつながり、拡散する時代は、ブランド価値を高め、いかに熱狂的なファンをつくるかが顧客創造の鍵になります。いまやブランディング活動は大企業やBtoC企業だけのものではなく、中堅・中小企業やBtoB企業も積極的にブランディング活動に取り組むことが大切です。

 

 

ナンバーワンブランドをつくる3ステップ

 

 

今回は、後継経営者が次代を創るためのビジネスモデルデザインについて見てきました。vol.22では、成長の壁を突破する組織デザイン、そして後継経営者の意志を組織に浸透させる技術について解説します。

 

※本文・図はタナベコンサルティング主催「後継経営者スクール」のテキストを抜粋して制作しています

 

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