その他 2022.07.04

Vol.17 プロ役員としての組織・人づくり

一人一人が活躍できる場をプロデュース

ここからは、プロ役員としての人づくりについて解説していきます。

 

中堅・中小企業における人材採用環境について、ますます厳しくなることが予想される中、若手社員を抜てきしつつ、全社員の「活躍の場」を創出する必要があります。

 

そのためには、従来型の機能別やエリア別組織ではなく、ネットワーク的・プロジェクト的に動ける柔軟な組織体制が求められます。組織に「配置する」のではなく、一人一人が活躍できる場をどうプロデュースするかが重要です。

 

顧客価値向上のための継続的なチーム活動は、顧客の価値観や嗜好に合わせてプロジェクトメンバーを編成し、プロジェクトそのものを柔軟に改廃することが必要になります。リーダーも固定制ではなく、変化に応じて組み替える必要です。それは同時に、数多くの社員をリーダーとして抜てきできる機会が増えることを意味します。一人一人の職務や特性を明確にしておけば、必要とされる専門性とマッチングしやすくなります。

 

また、特定の問題の調査や計画の推進など、継続性はないものの重要な施策を行う場合、期間限定で「ワーキングチーム(委員会)」を設けるケースも多くあります。これは、リーダー人材や若手人材を育てる上で最適な取り組みの一つです。

 

チーム活動の中で、チームリーダーはリーダーとしての経験を積み、参加メンバーも意見や考え方を発言できる機会が得られ、経営への参画意識も高まります。会社側も、チームメンバーの特性や新たな強みなどを発見する良い機会となります。

 

タレントマネジメント・ダイバーシティーの推進

 

「組織は戦略に従う」という言葉の通り、戦略と組織は一体です。しかし、そもそも人材が不足していれば、戦略に沿った組織を組むことはできません。また、人材の量だけでなく、質の課題もあります。従業員の能力向上、自主性、目標への努力が戦略推進力を高めます。人材の質と量を充足させることがビジョン実現の近道です。

 

現有人材の能力開発力と、自社が求める人材の採用力強化の手段として、「タレントマネジメント」の導入があります。

 

「タレント」とは、「能力やスキル」のこと。この能力やスキルを管理し、企業活動に最大限活用していく取り組みがタレントマネジメントの概念であり、その活動こそがまさに「チーム力」の向上につながるのです。

 

タレントマネジメントは、人事管理システムの枠を超え、個人の持つ能力やスキルを把握し、データとして登録。自社が求める人材の採用、全社員が活躍できる場づくりに向けた適材適所の配置、チームおよび個人のモチベーションの向上、リーダー育成など、さまざまな人材開発の課題解決ツールとして活用することがポイントとなります。

 

タレントマネジメント導入のポイントは、①能力・スキルの設定と把握、②タレント情報を生かした適正配置・全社員活躍の場づくり、③モチベーションの維持・向上と離職防止、④次世代経営幹部人材の発掘、の4つです。

 

タレントマネジメント導入のイメージ

 

さらに、多様な人材が活躍できるダイバーシティーを推進することも重要です。


ダイバーシティーは、人材の多様性だけでなく、「働き方の多様性」という視点から取り組む必要があります。最近では、雇用形態の枠を超えて外部の優秀な人材の空き時間を活用するシェアリング型雇用形態など、さまざまな取り組みが生まれています。

 

100人いれば100 通りの働き方があると認識し、多様な人材が活躍できる環境整備を進めていくことが必要です。

 

 

※本文・図はタナベコンサルティング主催「プロ役員セミナー」のテキストを抜粋して制作しています。

 

 

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