その他
2016.01.20
vol.5 「この人、誰だっけ?」を切り抜けるには
梶原しげる
2016年2月号
「この人、誰だっけ?」
以前会ったことがありそうな、なさそうな「微妙な相手」と鉢合わせたとき、その場をどうしのぎますか?
「どこかでお会いしましたっけ?」。これは女性をナンパする男の常套句です。ビジネス相手には失礼な言い方ですね。
「初めまして!」は、この人とは初対面だと確信が持てるとき以外は、極めてリスキーです。
「え? 昨年の忘年会でお会いしたじゃないですか。ほら、Aさんたちと、例の原宿の中華屋で」
相手が、こんな風に冗談ぽく返してくれれば、まだ救いがあります。「Aさん」「原宿の中華屋」という、記憶喚起のキーワードを与えてもらえれば、その先の会話もつなげようがあるからです。
ところが相手が変に気を使い「こちらこそ初めまして」なんて感じでシャラっと言われたら、その後の展開がギクシャクしてしまう恐れがあります。
「この人、見たことありそうだ。相手もこちらをチラチラ見てる」
そんな空気を感じたら、にっこり笑顔で「どうも〜」と声を掛けてみたらどうでしょう。
それが勘違いで、単なる見ず知らずの人で「何この人?」と怪訝な顔をされるのは覚悟の上です。「知り合いを無視する」という、とんでもないリスクは、少なくとも避けることができるのですから。