「変わらなくて良い会社」を目指す経営者は、少なくとも私がこれまでお会いした限り、ほとんどいない。経営者は皆、より良い会社をつくるために、何らかの変化を求めている。では、なぜ会社によって変化する力に差が生まれるのだろうか。
“変化”を軸に置くと、会社には大きく3つのタイプがある。変わりたいと思いながらも変われない会社。事業承継や経済ショック、赤字などの“危機バネ”が利いて変われる会社。そして、変化が常態化しており、「変わり続ける会社」である。
組織や人には、現状維持バイアスが働きやすい。変化によって得られる可能性よりも、変化に伴うリスクや損失を大きく見積もるからだ。さらに、経営幹部は目の前の業務に追われるため、変化を考え、実行するための時間配分が不足しがちである。
こうした課題に対して、TCGが提言し、年間100社以上のクライアント企業で実装しているチームコンサルティングブランドが「ジュニアボード(JB)」である。
JBの目的は、①次期・将来の経営幹部の発見と育成、②中・長期ビジョンの立案、③中期ビジョンの推進力向上、重要経営課題の解決などにある。議論の核心は、「自社はこれからどのように変化するのか」「難局をどう突破するのか」という問いである。
JBでは、部門の垣根を越えたメンバーが会社の未来を議論し、提言する。取締役会への答申が厳しい意見にさらされることもある。しかし、その経験は、参加者を会社の未来を担う当事者へと成長させ、次の行動を生み出す力となる。
JBは、1クールにつき10名前後が約1年をかけて取り組む。実施を重ねることで、数十人、数百人の「変化を担う人材」が育ち、その力が次の世代へと継がれていく。
変化を起こすのは、人である。変化のエネルギーを持つ人材を生み続けること。それが、「変わり続ける会社」をつくることにつながる。
タナベコンサルティング 取締役副社長
北海道支社長、取締役/東京本部・北海道支社・新潟支社担当、2009年常務取締役、2013年専務取締役を経て、現職。経営者とベストパートナーシップを組み、短中期の経営戦略構築を推進し、オリジナリティーあふれる増益企業へ導くコンサルティングが信条。クライアントの特長を生かした高収益経営モデルの構築を得意とする。著書に『企業盛衰は「経営」で決まる』(ダイヤモンド社)ほか。