組織とは経営目的を達成するための手段であり、本来、目的・目標を共有し、仕事を分担しながら、一定のルールに基づき運営される人の集団をいいます。
組織のベクトルが一致すれば、平凡なメンバーでも非凡な働きをすることが可能です。
経営目的や方針が変われば、組織もそれに対応して変える必要が生じます。また、組織は全体・部分の両方において企業目的に合致していなければなりません。
さらに、利益管理上の固定経費は組織、体制のコストであり、固定費(人件費)効率のチェックと対策(人件費の変動費化など)が必要になります。
「良い組織」の条件として、次の4つが挙げられます。
1.組織の本質は“統一”にあり
2.方針が末端まで徹底しており、各メンバーがやるべきことを心得、イキイキ仕事をしている
3.変化対応力
4.軌道修正力、復元力がある
1について、ブレーンの指令の的確さが、組織の良い仕事の条件になります。また、優れたシステムを持つ組織も、破壊分子が存在すると、機能が発揮できなくなります。
3について、3Q体質(クイックレスポンス、クイックアクション、クイックフォロー)が定着している組織は良い組織と言えるでしょう。世の中が急速に変化する中、顧客のニーズやクレームがトップにすぐ伝わり、即対応できるフラット組織が必要です。また、特定の社員に依存せず、一人が欠けても組織機能が維持できる体制も必要となります。
4については、状況に応じて朝令暮改もあり得る組織こそ、軌道修正力が高いと言えます。また、コーポレートガバナンス強化の観点で、社外取締役を置いたり、監査役の役割・機能を強化することも重要な選択となります。
組織運営の基本として、次の4つがあります。
1.構成員全員が組織運営ルールを守る
2.指揮命令系統の一本化
3.管理しやすい編成にする
4.組織運営能力を強化する
2について解説すると、例えば、部下の行為に対する上司の責任は絶対的です。組織単位の責任者の明確化とその尊重は、組織運営において必須となります。
3については、意思決定が迅速にできる統制範囲にする、権限責任規定を明確にする、不正を未然に防ぐチェックシステムをつくるなど、管理・マネジメントしやすい編成にしておくことが重要です。