はじめに
ユナイトアンドグロウは、代表取締役社長である須田騎一朗氏が「中小企業を助ける仕事で社会に貢献したい」「システム担当者を元気にしたい」という思いのもと2005年に創業。
「人と組織を強くする」というミッションを掲げ、中堅・中小企業における情報システム部門の課題解決を担うIT人材と知識のシェアリングカンパニーとして注目を集めている。
同社は「シェアード社員」と呼ばれる、同社が正社員雇用している人材をクライアントに準委任契約という形でシェアリングを行う人材サービスを展開している。
今回は、案件ごとの必要リソースの違いなど、顧客ごとに課題が異なる中でどのように強い組織を創っているのかについて須田氏にご講話いただいた。
まなびのポイント 1:強い組織づくりに向けた9つの取り組み
同社では、強い組織づくりに向けて次の9つの取り組みを行っている。
1.儲からないことにフォーカスする 2.強い企業の条件を数値化する 3.センターコントロールを行わない 4.経営の中味を公開する 5.モノを売らない 6.大口の取引は断る 7.前払い・定価販売・契約書は1種類 8.近隣の顧客のみ取引する 9.知識的教育を行わない
顧客ごとに課題が異なる中で、互いを信頼し、助け合う組織風土をつくるため、「管理・指示しない」「技術を教えない」に注力。さらに、これらの実践による企業理念とビジネスモデルの再構築を通じて自律的な社員・組織づくりを推進している。
まなびのポイント 2:感情・経験の共有に比重を置いた教育体系
人材教育については、大きく2つの取り組みがある。
1つ目は、コーポレートエンジニアの育成機関の役割を担う企業内大学「UGアカデミー」である。社内ノウハウの体系化・深化・共有を通じて、コーポレートエンジニアの育成を行っている。UGアカデミーが重視するのは、講義で学んだ内容を顧客先で活用し、顧客先での学び・気付き・ニーズを講義に反映させる「学びと実践のシナジー」である。
2つ目は、個人の成長を見据えて構成されるグループ「Bond」である。メンバーはアトランダム(無作為)に選出され、社員同士のつながりの場となっている。多様な価値観から得られる気づきや振り返りの習慣によって、長期的な視点での育成を図っている。
UGアカデミー(企業内大学)の運営担当である稲田陽音氏による講話
まなびのポイント 3:働きやすいオフィスづくり
オフィス環境にも多くの工夫が施されている。自然を感じることができる植物を模した装飾や開けたオープンスペース、ソファー席、数名で使用するテーブル席、防音仕様の個人ワークスペースなど、多岐にわたる仕事環境が整備されている。
同社の社員はシェアード社員として基本的には顧客先に在社する一方、同社出社時には都合に合わせて好きな環境で働くことができる。
研究会でのオフィス見学の際も、オープンスペースでコミュニケーションを取る社員や、個人スペースで集中的に業務に取り組んでいる社員など、それぞれの働き方に合わせて活用していた。
ユナイトアンドグロウ本社を見学する研究会参加者