タナベコンサルティングの「企業価値を高める戦略CFO研究会」第8期第1回のテーマは、「経営改革とCFOの役割」と「データを活用したFP&A志向によるパフォーマンス・マネジメントの実施」である。
CFOの役割は、経営改革を支援する「ビジネスパートナー」だ。そのために、CFOリーダシップ(CFO魂)と本質的・中長期的・多面的に物事を捉え、難しいことを易しく説明するコミュニケーション力が必要である。
FP&A組織というチーム組成により、全社視点の意思決定を支援する事例から、投資家の求める全社および事業別のファイナンス指標を現場とともにマネジメントすること、また、ファイナンス人財育成およびDX活用が重要であることを学んだ。
開催日時:2026年2月6日
衰退する企業の特徴とは
衰退する企業の特徴や改革の成功要因のほか、企業を成長に導く変革を主導するCFOの役割やリーダーとしての心構え、人間力の鍛え方や行動について、元パナソニックCFOの川上徹也氏に、ご自身の豊富な体験を基に、具体的な事例を交えて講演いただいた。
日記を付けることによる「My Story」の創り方など、明日からでも取り入れることができる具体的な行動についても学んだ。
出所:パナソニック元CFO川上氏講義資料
改革の成功ポイント
会社にとっては、時間が最もコストになる。各事業部門が何にどのくらいの時間を使っているのかを可視化し、変えるべきことを見極めた後に本質的な対策を実施することが大事だ。
また、改善と改革は異なる。改善はできることから取り組むが、改革はバランスシートから始め、本質的な問題解決を行うことである。改革の推進者が重要なので、人選を熟考し、誰にこの改革を任せるかを決めたら、少しずつ取り組むのではなく、一気呵成に進める。これにより、改革が組織に浸透し、成功の可能性が高まる。
出所:パナソニック元CFO川上氏講義資料
リーダーにとって大事な三要素とCFOの役割
リーダーにとって大事な要素は「心・技・体」。心は失敗を積み重ね自分自身で鍛えること。技は自分の領域における専門技術を身につけること。体は他社へ伝わりやすい表現力のことを指す。リーダーは優秀な部下の長所を見つけ、伸ばすことを意識して人材育成を図る。
また、CFOの役割は、選択肢をいくつか並べ、メリットとデメリットを伝えてトップに決断してもらうのではなく、自分で納得し、腹落ちした解決策をトップに伝えることである。そうすることで説得力と迫力がつき、提案が通るとともにトップの信頼を得ることができる。
出所:パナソニック元CFO川上氏講義資料
CFOが大事にすること
経理財務は難しく感じられるが、難しいことを易しく説明できるようにすることで周囲の理解を得られ、組織的な行動につながりやすくなる。本質的・中長期的・多面的な観点で考え行動することが大切である。
また、その日のうちに反省するために、毎日日記をつけることが成長につながり、My Storyを作っていくことになる。My Storyをつくることで、自分自身のことを知り、判断軸を確認できるので、自身の人生観の確立にも役立つ。
出所:パナソニック元CFO川上氏講義資料
株式会社パナソニック 元代表取締役副社長CFO
日本CFO協会 副理事長