最先端デジタルソリューションを介してハートコアが提供するCX/DXの世界~CMS・プロセスマイニング・タスクマイニング、そしてNASDAQ上場へ~ ハートコア
【第1回の趣旨】
ビジネスモデルイノベーション研究会では、両利きの経営における知の探索をテーマに、様々な分野における秀逸なビジネスモデルを構築し、成功している優良企業を視察訪問する。
そのビジネスモデルを構築している経営者・経営幹部の方から直接講義いただくとともに、現地でビジネスの現場に触れることによって、イノベーションを「体感」する機会を提供している。
今回は、既存の事業の枠を突破することで衰退業界と言われる印刷業界において持続的成長を実現しているMIC様と、CMSで日本No.1のシェアを誇り、米NASDAQに上場しているハートコア様の2社から講義をいただいた。そして、両社が実現してきた成功と成長の軌跡からビジネスモデルイノベーションとチャレンジ精神の神髄を学んだ。
開催日時:2023年2月27日、28日(東京開催)
代表取締役社長 CEO 神野 純孝 氏
大阪の大学を卒業後、航空自衛隊にパイロットとして入隊。その後日本で数社の会社を立ち上げ、米国のブロードビジョン(NASDAQ:BVSN)でコーポレートエバンジェリストとして6年間勤務。多くのエンタープライズWEBビジネスに携わり現在は、CMS国内シェアトップクラスのハートコアを立ち上げ、CEOを務める。
はじめに
ハートコア株式会社は、CMS市場日本一を目指し、2009年に創業。現在、同社は大きく3つの事業を展開する。CMSを主力製品としたCX事業、プロセスマイニングを提供するDX事業、そしてIPOコンサルティングサービス事業である。
CMS事業においては、2015年から7年連続でCMS市場シェア日本一を獲得。また、4年前に日本で初めて販売を開始したプロセスマイニングでも快進撃を続けている。
2022年2月、日本で3社目となるNASDAQ上場を果たし、現在はそのノウハウをコンサルテーションへと展開している。(2023年4月より、専門コンサルティング会社HeartCore Capital Advisors株式会社がコンサルテーションを支援)
今回は同社が提供するCX/DXの世界とNASDAQ上場の実体験を交えた講義から、最先端デジタル技術の活用によるイノベーションを体感いただく。
ハートコアの事業領域。CX/DX/IPO支援の3つの事業から成り立っている
まなびのポイント 1:CX(=顧客体験)= 最先端デジタル技術 × 飽くなき探求心
ハートコアのCXは、最先端デジタル技術(ハード)と飽くなき探究心(ソフト)の掛け合わせで提供されているといっても過言ではない。
同社が提供するCMS(Contents Management System=HP運用をより簡単にする素材のデータベース)では、業界で50以上ある競合がひしめく中、同社は7年連続国内シェアNo.1である。事業拡大の源泉は、100億回/日のサイバー攻撃に晒されている金融機関との取引にあった。100億回の1回でも攻撃を許せば大事件となる――。その状況下でも技術と探究心を兼ね備えた徹底的な同社のフォローで業界内で圧倒的な信頼を勝ち得たのである。
上述の掛け算で、現在もVR体験や12K技術等新たなCXを生み出し続けている。
ハートコアが提供するCMSは国内シェア7年連続No.1。国内実績650社の中には各業界トッププレイヤーを始めとした名だたる企業が並んでいる
まなびのポイント 2:ハートコアが提供する“真”の業務改善DXツール「プロセスマイニング」と「タスクマイニング」
「プロセスマイニング」とは、米国発のデータを活用した業務プロセス可視化を実現するツールである。各業務プロセス(右図2 上段)に対して、総稼働時間のうちどれだけ時間を要するかを可視化し、ネック工程洗い出しやプロセス自動化をサポートする。
米国では当たり前のように利用されている同ツールだが、日本ではまだ浸透していない。
その理由が、下図の下段にある「タスクマイニング」である。日本企業のレガシーシステムが阻害となり、プロセスマイニングに必要な個別タスクのログが取れないのである。その点に着目した同社は、個人PCログを解析できる「タスクマイニング」を提供し、上述の「プロセスマイニング」と共にマクロ/ミクロ視点で業務プロセス改善へアプローチする。
プロセスマイニング・タスクマイニングを活用した業務プロセス改善
まなびのポイント 3:NASDAQ上場の実体験から生まれた実践主義型事業「Go IPO」サービス
2022年2月、同社は日本で3社目となるNASDAQ上場を果たした。米国への事業拡大に伴う資金調達が主な目的であり、同年にはSI開発を主な事業とするSigmaways社(年商1,250万ドル)を買収。自社よりも事業規模の大きい企業を買収する稀有なケースであった。
このようなスピーディーな経営判断を可能にしたのがNASDAQ上場による資金調達である。
日本が上場する場合には3年程度期間を要するといわれるのに対して、同社がNASDAQ上場に要した期間はわずか半年である。NASDAQ上場は半年で上述のようなM&Aを実現しうる資金調達が可能なのである。
同社は実体験をもとにNASDAQ上場支援コンサルティングとして「Go IPO」事業を立ち上げ、わずか1年で約10社支援を行っている。まさに実践主義型事業展開である。
同社が提供する「Go IPO」コンサルティングスキーム
※図表は講演資料より抜粋