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モデル企業

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【企業事例】優れた経営戦略を実践する企業の成功ストーリーを紹介します。
モデル企業 2024.09.02

製品価値を伝えるフレーズを紡ぎ出す

WHILL

社会課題と自社事業の接点を見つけて発信

 

新免氏は「PR活動においては『社会にとって重要な課題は何か』を考えるのが非常に大切です。その重要課題を解決するために、この製品・サービス・企業があるとのメッセージを打ち出していける情報露出の設計を心掛けています」と語る。

 

広報としてのKPI(重要業績評価指標)は、事業部の目標にどう貢献できるかという視点で設定している。同社はコアターゲットが65歳以上のシニア層であり、流入元となるメディアの傾向がはっきりとしているため、重点メディアへの露出数を常にモニタリング。そのほか指名検索数、ホームページ流入数なども欠かさずチェックする。

 

その上で、最も大切にしているのは、やはり「現場の声」だ。新免氏は、試乗会や自動車ディーラーや導入施設でのPR発表会などのたびに現場へ足を運び、取扱店スタッフや顧客と密にコミュニケーションを取る。加えて、コンタクトデスクに寄せられる声や、アンケート、SNSのモニタリングなどを通じて、リアルタイムな社会のニーズを継続的に探っている。

 

「私たちには『1人のユーザーが答えを持っている』との信念があります。お客さまと対面でお話しする中で、数字や文字だけでは分からないことが見えてくるのです。

 

私の広報活動の原動力は、WHILLという企業・製品・サービスが誰にも負けないくらい好きであることと、ウィルが広がれば世界はもっと素敵な世界になると信じていること。私自身、ミッションへの共感と『好き』という気持ちで、記者出身から未経験で広報の世界に飛び込みました。基本ノウハウは入社後に学べば何とかなりますが、『好き』な気持ちは外部要因では決して生まれないものだと思います」(新免氏)

 

2021年に本格始動した一連のPR施策により、ウィルを取り扱う自動車ディーラー網は地域とブランドの垣根を超えて120社1500店舗に広がり、売り上げは2021年度から2023年度にかけて5倍に拡大した。その成長は、同社のミッションに共感する社員とステークホルダーの“プロダクト愛”によって支えられている。

 

初号機の発売から2024年で満10年。同社は今、米国・カナダ・オランダ・中国・台湾に現地法人を構えており、世界約30の国と地域で事業を展開するグローバル企業へと成長している。

 


WHILL 日本事業部広報 新免 那月氏

 

 

WHILL (株)

  • 所在地 : 東京都品川区東品川2-1-11 ハーバープレミアムビル2F
  • 設立 : 2012年
  • 代表者 : 代表取締役社長 CEO 杉江 理
  • 従業員数 : 330名
    (グローバル連結、2024年1月現在)