Webマーケティングで見込み顧客にアプローチ:コープデリ生活協同組合連合会
同会では、こうしたオウンドメディアやSNSを使った情報発信のみならず、他社とのコラボレーションを積極的に行うことで発信力を高めている。その取り組みの1つが、Webから資料請求をした人に対してノベルティーをプレゼントするという企画だ。
コラボ先として選んだのは、フランスのキッチンウェアブランド「ル・クルーゼ」。機能性に優れたホーロー鍋や、テーブルを彩るカラフルな食器などで、高い人気を誇るブランドだ。
「Webからの新規加入が多い世代に人気のある、華やかな色使いのブランドが最適だと考えてル・クルーゼを選びました。当会の食に対するこだわりとル・クルーゼの世界観をマッチングさせたかわいらしいデザインのディッシュクロスです。有名ブランドとのコラボは初めての経験でしたが、そのときに尽力してくれたのがタナベ経営でした」(山元氏)
狙いは的中し、若い世代から多くの反響があったという。また、同会では年2回、紹介キャンペーンを行っている。以前はコープの商品を使っていたが、こちらもノベルティープレゼントへの転換を図った。コープデリeフレンズに紹介キャンペーンのページを設けて告知を行っている。
企画内容は、時期によってさまざまだ。例えば、コープオリジナルキャラクター「ほぺたん」のバスボールやクリアボトルのプレゼントは、ファミリー層に人気を博した。さらに、「お友だち紹介キャンペーン」でもコラボ企画を実施している。
「こちらもタナベ経営に協力いただいて、サンリオキャラクターの『ポムポムプリン』とほぺたんがコラボした買い物バッグを制作しました。組合員の中にはサンリオのファンも多いので大きな反響がありました」(秋葉氏)
今後もこうしたコラボを増やし、若い世代の興味を引くノベルティーのプレゼント企画をすることで、さらに新規組合員の集客に力を注ぐという。
ノベルティーによる新規加入キャンペーンを展開してきたコープデリ連合会の宅配事業。今後は実践してきたWeb広告の費用対効果を検証し、成果の上がった方法を継続していく予定だ。
また、フォローメールの充実も図る。資料請求をしたが、加入には至っていない人々にメールでアプローチすることで、新規加入者を増やしたいという狙いがある。
「以前は配送センターの担当者が訪問していましたが、コロナ禍で訪問することもままならなくなったため、メールでのフォローを強化しました。当会の人気商品や加入特典、サービス案内などを、画像で分かりやすく説明したHTMLメールでご案内しています。その結果、ここ1年ほど、メール経由で入会していただくケースがかなり増えてきました。メールでのフォローに今後はさらに力を入れ、加入につなげていきたいと考えています」(山元氏)
こちらも、どのメールがより多くの入会に結び付いたのかを検証し、内容をブラッシュアップしていくという。Web広告、オウンドメディアの充実、ノベルティーのプレゼント企画に加え、メール活用により新規加入につなげるコープデリ連合会。宅配(リアル)とWebを駆使し、それぞれの利点を生かしながら、今後も見込み顧客とのコミュニケーションに磨きをかけ続ける。
PROFILE
- コープデリ生活協同組合連合会
- 所在地:埼玉県さいたま市南区根岸1-4-13
- 代表者:代表理事 理事長 土屋 敏夫
- 供給高:4326億円(2021年度)
- 職員数:729名(2021年3月現在)