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【研究リポート】

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タナベコンサルティンググループ主催のウェビナーやフォーラムの開催リポートです。
研究リポート2023.02.27

ビジネスシミュレーションゲーム「Management Experience Online」体験会リポート

 

タナベコンサルティンググループは2023年1月27日(金)、中央大学・多摩キャンパスで経営を体験する法人向けビジネスシミュレーションゲーム「Management Experience Online」(以降、MX)の体験会を開催。中央大学証券研究会の学生13名(内オンライン1名)が架空の企業の経営者となり、オンライン上で経営を体験した。

※登壇者の所属・役職などは開催当時のものです。

 

 

 

MXは、企業経営に関わる多くの事象を分析し、経営計画を立案、意思決定を行い、そのほかのチーム(競合他社)と競争する中で、「経営の難しさ」を知る法人向けビジネスシミュレーションゲームである。タナベコンサルティンググループが長年の経営コンサルティングで培ったノウハウをもとに企画・開発しており、現実の経営に近い判断、決断を疑似体験できる。

 

参加者は、10年続くメーカー(ゲーム上の架空の企業)の経営者。①前四半期の確認・方針検討、②四半期計画の策定、③意思決定、④ライバル企業とのシェア争い、⑤結果の確認、この流れを1ターン(四半期)とし、経営に関する意思決定を行う。競合他社から市場シェアを勝ち取り、自社の売り上げ・利益、そして、自己資本を伸長させることが目的である。

 

主な意思決定項目は、次の4つだ。

 

1.経営計画の立案と実行に向けた決断
自社の持続的成長には、経営計画の立案と計画実行に向けた決断が重要である。製販一体で意思決定を行う計画立案力と、市場環境に合わせて柔軟に計画を変えて資源の再配分を行う決断力が求められる。

 

2.組織戦略と人材開発計画
立案した経営計画を実現するには、企業の最大の資産である人材の活用が不可欠だ。計画推進に必要な人材を採用し、育成方針や人材流出防止策の意思決定を行う。

 

3.マーケティング戦略
営業担当者をやみくもに配置するだけでは、自社製品・サービスを売ることはできない。市場環境を正しく把握・分析することで成果の最大化を目指す。

 

4.財務・会計
損益計算書、貸借対照表、キャッシュ・フロー経営に基づき、企業価値を高めるための財務・会計マネジメントを行う。自らの意思決定による流動・固定資産の変化、負債状況の変化などを通じて、財務・会計能力を養う。

 

また、ゲームには材料費変動や景気変動などのランダムな事象が発生する。予測が可能・不可能な要素のそれぞれを考慮しながら、現実の経営同様に難しい決断を行わなければならない。こうした一連の流れから、経営に関する財務情報の重要性や経営計画の立案、意思決定の難しさを体験できる。

 

今回のMX体験会では、中央大学・多摩キャンパス(東京都八王子市)を会場に、中央大学証券研究会の学生13名(内オンライン1名)が参加。タナベコンサルティングの戦略総合研究所・コンサルティングディレクション部課長である久保多聞(たもん)がファシリテートする中、リアルな経営とデジタルな体験を通じてビジネスセンスを磨いた。

 

学生は4チームに分かれてゲームを開始。四半期ごとに売上高の順位が入れ替わるなど、接戦を繰り広げた

 

ファシリテーターの久保は外部コンサルタント役でゲームに参加。学生の質問に対し、四半期ごとの業績数字を見ながらアドバイスを行った

 

参加者からは、次のような声が寄せられた。

・一度経営バランスを崩すと、戻すことが難しいことが分かった
・マネジメント理論をアウトプットできる良い機会だった
・経営は思っていた以上に複雑で頭を使った。コンサルタントのアドバイスが的確で勉強になった
・経営において、キャッシュ(手元の現金)の管理が重要であることを学んだ
・経営にはさまざまな選択肢、考えるべきことがあり大変だったが、良い結果が出るとうれしかった

※表現はタナベコンサルティンググループで一部加工

 

終盤の講義で久保は、「経営における意思決定を行う上では次の3つを注視いただきたい」と、体験会を締めくくった。

 

1.バランス
目まぐるしく変化する経営環境や激しい企業競争の中で、ヒト・モノ・カネという要素に加えて、時間や環境という外部要因を総合的に捉えて適切に経営資源を配分するバランス力が重要である。

 

2.タイミング
経営する上で、資金・材料が足りなかったり、売るものがなかったりと、思い通りにいかないことが必ず発生する。投資判断や時間的なズレを事前に計画に組み込み、適したタイミングで決断する必要がある。

 

3.集中
打てる手が限られている中で企業を成長させるためには、経営戦略に基づき重点項目を決めて、そこに向かって徹底的に集中しなければならない。

 

タナベコンサルティンググループは、MXを用いた経営の疑似体験を通じて、学生の経営に対する興味・関心を高めて次世代を担うリーダー人材を育成していく。

 

 

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