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【研究リポート】

ホールディングス・グループ経営モデル研究会

6つのホールディング経営タイプをベースに、新たなグループ企業を研究します。自社がどのようなホールディングスモデルとして進化するのか、共に考えましょう。
研究リポート2024.02.06

連結決算に関する課題をシステムで解決しグループ経営の未来を創る:株式会社マネーフォワード

【第2回の趣旨】
マーケットが成熟化した経営環境においては、事業を単独で成長させることがますます困難になっていく。複数の事業を組み合わせることで新たな価値を創出し、それぞれの事業に「遠心力」を効かせていくことが、これからの企業成長における原動力になる。
また、強い遠心力と同時に強い「求心力」も求められる。魅力的なパーパスやエキサイティングなビックビジョンが多くの人を引き付け、エンゲージメントの高い経営者人材が多く生み出される。
分社経営とグループ経営は似て非なるものであり、分社化やM&Aでグループ会社・事業会社の数を増やすことがグループ経営の全てではない。資本的なつながりだけでなく、本当の意味でのグループ経営を実践していく上では、グループ会社をコントロールする経営システムの導入が必要となる。
本研究会の第2回は、システム導入による連結決算に関する課題解決に向けた取り組みについて、マネーフォワードマネーフォワードビジネスカンパニーGroup Management Solution本部プロダクト戦略部部長の堀哲也氏にご講話いただいた。

開催日時:2023年12月5日(東京開催)

 

 

株式会社マネーフォワード
マネーフォワードビジネスカンパニー Group Management Solution本部 プロダクト戦略部 部長 堀 哲也 氏

 

はじめに

 

マネーフォワードは、法人向けバックオフィスSaaS、経理、人事労務、法務の業務をサポートするクラウドサービスを多数展開している。

 

同社は、2012年の設立から今日までグループ会社を増やし(16社、2024年1月時点)、さらなるサービス拡大を進める中、2022年12月に「やさしい連結会計」をビジョンとする「マネーフォワード クラウド連結会計」をリリースした。

 

グループ会社として成長していくためには、攻め・守りのガバナンスをグループ全体で実践しなければならない。グループ経営を実践する上でのポイントと、ソリューションの向かうべき方向性を堀氏にご解説いただいた。


マネーフォワードが展開するサービス

 


 

まなびのポイント 1:グループ経営で遠心力を効かせる迅速な意思決定

 

会社が成長するにつれ、さまざまな意思決定において関わる人や部署は増えることが多く、また、その案件と無関係であったり、知識が乏しい人や部署が含まれることもあり、意思決定の質もスピードも低下する。

 

グループ経営のメリットは、現場に近い人・部署のみで意思決定を行う仕組みをつくることができる点にある。新規事業を展開する際も、現場の判断スピードに寄与するほか、事業部を増やすだけでなく、子会社化やM&Aという選択肢を増やすことができる。グループ会社それぞれが独自に意思決定を行い、「遠心力」を効かせるサイクルができるのだ。

 


サービスの開発背景

 

 

 

まなびのポイント 2:グループ連結会計の必要性と課題

 

経営者や社員、投資家、銀行などのステークホルダーがグループ会社の業績を見る際、親会社・子会社単体の決算ではなく、グループ全体の連結決算を見ることが多い。

 

一方で、連結決算をクラウドで計算できる仕組みはまだなく、システムも複雑で高額なものが多い。連結決算の実務ができる人材も稀有であり、採用も大変であることから、堀氏は「社内に連結会計ができる人材が一人いれば恵まれた環境と言えます」と語る。

 

しかし、稀有な存在である連結決算ができる人材が行う実務のほとんどは、Excelでの単純作業だ。また、データ量が膨大のため、人的作業となるとミスが生じた際のメンテナンスが大変である。付加価値を期待したい人材の生産性低下、属人化も課題として挙げられる。

 

 

 

まなびのポイント 3:グループ連結会計の最大の目的はマネジメント

 

グループ連結会計を行う上場会社がシステムを導入する目的として、ミスなく申告・公表するためのツールとして利用するケースが多い。だが、要所に合わせたシステムの導入は導入コスト・ランニングコストが高額になることや、グループ会社間で異なる会計システムを利用しているケースも多く、連携が困難な点も課題として挙げられる。

 

マネーフォワードのシステムは、「やさしい連結会計」というビジョンを掲げ、シンプルで使用しやすく、グループ会社間で異なる会計システムを利用していても問題ないよう設計されている。導入までの期間も4カ月と短く、リアルタイムでの経営状況の把握なども可能だ。グループ全体のマネジメント力向上とグループ連結会計を実施する担当者の生産性向上が、グループ経営を支えるのである。


マネーフォワードが展開するサービスの操作画面

 

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