その他 2021.09.13

Vol.05 ビジョン浸透のための全社戦略②

 

 

コーポレートブランディングの重要性

 

コーポレートブランディングとは、ステークホルダー(株主・投資家、顧客、取引先、マスコミ、地域社会、社員、社員の家族、元社員など)に対するコミュニケーション活動です。社内外の人と上手にコミュニケーションを取り、自社のファンになってもらうことがミッションとなります。

 

コーポレートブランディングは、自社のブランディングでもあり、経営理念・ビジョンやトップの考え方を踏まえて行わなければなりません。担当者任せでなく、トップが関与していくことが必須条件となります。

 

特に、顧客・社員・地域とのコミュニケーションは1次元的、一方通行なものではいけません。コミュニケーションの結果が社内で情報共有されるとともに、ステークホルダーとの対話を可能にする手段を選択することが求められます。

 

①顧客とのコミュニケーション

 

顧客とのコミュニケーションの鍵は「継続性」です。イベントやSNSによる情報発信を行っても、仕組みとして持続しなければ、むしろ「企業ブランド=長期的な信頼関係」にひびが入ってしまいます。コミュニケーション履歴はシステムに落とし込み、顧客からの反応に対しては即時対応し、情報共有しましょう。

 

②社員とのコミュニケーション

 

社員との直接的なコミュニケーション機会を増やすためには、部門横断的なプロジェクトも効果的です。5S活動などは誰でも取り組める活動であり、経営チームのモニタリングが機能すればコミュニケーションの期待値は大きいものです。

 

直接ではない場合、「従業員満足度調査」や「ブランディング戦略サーベイ」によって、社員との対話のきっかけを作ることも有効です。

 

③地域とのコミュニケーション

 

地域とのコミュニケーションは企業使命感に通じるものであり、自社の存在価値といってよいでしょう。しかし、「直接的な利益貢献効果が見えない」ため、目的が活動につながりにくい側面があります。したがって、CSR(企業の社会的責任)活動においてはまず、活動目的を全社員に伝えることから始めます。

 

コーポレートブランディングは、自社のファン作りのコミュニケーション戦略と言えます。戦略として広報を捉えると、非上場企業でも企業規模が大きく社会的に影響のある企業には、上場企業レベルの広報が必要となります。

 

 

※本文・図はタナベ経営主催「社長教室」のテキストを抜粋して制作しています。

 

 

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