北海学園大学で学生向けに講演。TCGの経営コンサルティングナレッジを提供 北海学園大学×タナベコンサルティンググループ
北海学園大学経営学部経営学科の今野喜文教授(右)と
タナベコンサルティング堀部諒太(左)
北海学園大学の校舎
タナベコンサルティングは2023年11月30日、北海学園大学(札幌市)経営学部の学生に向けて「経営コンサルタントの仕事とコンサルティング事例」に関する講義を行った。
この講義は、同大学経営学部経営学科の今野喜文教授の意向を受けて実施したもの。近年、経営コンサルティング会社への就職を希望する学生が多いことから、今野教授が経営コンサルティングの実務や実際の企業コンサルティング事例を学ぶ機会として企画した。
当日はタナベコンサルティング北海道支社・堀部諒太が講師となり、タナベコンサルティンググループ(TCG)の理念やベースとなる考え方、経営コンサルタントの仕事内容について紹介後、最近のコンサルティング事例について解説。就職活動中の学生にとって進路選びのヒントとなるアドバイスや、学生にとって分かりやすい事例を交えながら講演した。
経営コンサルタントの「生の声」を届け、学生の進路選びをサポートする機会となった
トップの決断を支え、企業価値向上をサポートする
講義では、「会社概要」「経営コンサルタントの仕事」「コンサルタント事例」について解説。講義冒頭、TCGの概要について、
・2016年に東証一部上場、2022年に東証プライム市場へ移行
・タナベコンサルティンググループが純粋持ち株会社であり、タナベコンサルティング、リーディング・ソリューション、グローウィン・パートナーズ、ジェイスリー、カーツメディアワークスの事業会社(グループ会社)で構成
・社員約660名のプロフェッショナル体制
・北海道から沖縄まで全国10拠点に展開
・純粋持ち株会社(ホールディング経営)体制へ移行(2022年10月1日)
と説明した。また、TCGの経営理念「企業を愛し、企業とともに歩み、企業繁栄に奉仕する」に触れ、「経営理念に『愛』という言葉が入っている通り、顧客企業のためになることを考え、企業価値を向上させるためにサポートするのが経営コンサルタントの役割」と紹介した。
さらに、TCGが下図のように全方位型で、トップの決断を支える経営コンサルティングバリューチェーンを構築していることを解説。経営コンサルティング業界におけるTCGのポジションを示しながら、経営者を主軸としつつ、経営幹部やリーダー層も巻き込みながらコンサルティングを提供していることを紹介した。
出所:タナベコンサルティング作成(講義資料より抜粋)
経営コンサルタントは「企業のビジネスドクター」
経営コンサルティングの仕事内容については、「経営コンサルタントは企業のビジネスドクター。人間は体や心の健康でも自己診断だと間違うことがあるが、経営も同じ。経営コンサルタントは医師と同様に会社の病状を診断して、症状の改善策を示し、『健康』になるように改善策の実行を支援する。あくまでも黒子として、経営の『判断』を支える仕事」と紹介した。
また、「企業は環境適応業。企業が持続的に発展していくには儲け(利益)が必要であり、そのためには外部環境の変化に応じ、常に対応し、自ら変わっていく必要がある。同じ事業をしているだけでは存続も発展もできない」と解説した。
さらに、外部環境の変化に合わせて、 パーパス経営、事業ポートフォリオ戦略、M&A、ホールディングス・グループ経営、新しいビジネスモデル、デジタル、人的資本経営、ESG・SDGsといった新しい経営技術が必要となっていることを強調した。
パーパス経営、事業ポートフォリオ戦略などの最新経営技術を紹介
講義ではさらに、新しい経営技術について詳細を解説。パーパス経営については、「戦略とはミッションを実現する独自の方法、目標とは戦略の中期的なゴールであり、企業にとって両者が不可欠。コンサルティングの実務として、これらの策定支援に関わることも多い」と説明した。
出所:タナベコンサルティング作成(講義資料より抜粋)
企業発展のために不可欠な「事業を増やす」戦略については、
1.既存事業を専門性で切り分ける
2.M&Aで新しい事業を立ち上げる
3.新規事業を立ち上げる
の3つがあると指摘し、それぞれの現状や難しさについても解説した。
そして、「ミッションとつながりのある事業を計画的に創り出すことが重要。成長性と収益性を見て、撤退、再編、投資を判断することが求められる」「撤退判断は経営の中で特に重要。累積投資額が多いほどやめられなくなる。事業を始める際は、撤退基準をあらかじめ決めておくことがポイント」など、コンサルティング実務に基づくメソッドを交えながら、事業ポートフォリオ戦略について詳述した。
出所:タナベコンサルティング作成(講義資料より抜粋)