コロナ禍において、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化している。環境への適応は企業の喫緊の課題であり、「働き方」を変えられない企業は淘汰されかねない。
HR領域の課題として、①「コロナ禍における急場対応が優先される現状」と「人材育成・採用ニーズ」との乖離、②働く環境やコミュニケーションに関する課題という2つがある。
特に②については、デジタルツールを導入しても、テレワーク下では十分なコミュニケーションが取れていない現状が明らかになっている※。
HR領域の国際トレンドとしては、①学習の効果測定、②エモーション(感情)への注目、③DX、④習慣の重要性の4つがある。
②については、不確実な中での決断が迫られる時代、失敗を恐れず、失敗にくじけない心(レジリエンス)が重要になる。④については、昨今新たな習慣や行動を獲得する重要性が高まっており、個人が学び続ける習慣へのアプローチを意識すべき、といった考えである。
企業に求められる未来アクションとしては、①人材ファースト企業へのシフト、②ラーニングカルチャーの醸成、③人を育てる環境整備の3つがある。
②についてはキャリア開発(CD)、社内アカデミー構築などを通じ、学び方改革を実践することが重要。また③で示す通り、「育つ力」(モチベーション向上など)、「育てる力」(ラーニングカルチャー、社内大学など)、「育む力」(人事制度、CDなど)を通じた、人を育てる環境整備が必要になる。人を育てる人が変わらなければ、企業は変わらないのである。
※タナベ経営「新型コロナウイルスの企業経営に与える影響に関する調査」(2020年7月)
松本 宗家
タナベ経営のHR
企業においてもっとも大切な人的資源。どのように育て、どのように活性化させていくべきなのか。タナベ経営は企業の特色や風土、文化に合わせ、組織における人材育成、人材活躍に関わる課題をトータルで解決します。
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