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企業経営や市場(マーケット)について、話題の最新テーマを取り上げるコラムです。
コラム 2017.01.31

特集1:課題解決工場

2017年2月号     3Dプリンターの世界出荷台数、2019年に約11倍(対15年比)へ拡大予測   3次元データをもとに樹脂や金属を積層し、立体物を造形する装置「3Dプリンター」が、世界規模で市場を拡大させている。急激な性能向上を背景に、製造現場で導入する動きが進んでいるためだ。これに伴い、3Dプリンターの世界市場は今後、大きく拡大することが見込まれている。   矢野経済研究所がまとめた調査結果によると、2015年における3Dプリンターの世界出荷台数(メーカー出荷数量ベース)は前年比72.7%増の19万台となった。同社の見通しによると、2016年は同84.2%増の35万台に拡大し、19年には15年の約11倍となる215万台に達するとしている。(【図表1】)     【図表1】3Dプリンターの世界市場規模推移 【図表1】3Dプリンターの世界市場規模推移     同社によると、現在の市場は60万円未満のローエンド装置と、60万円以上の産業用ハイエンド装置の二極化が進んでおり、特にローエンド装置が出荷台数をけん引しているという。ローエンド装置は、簡易で迅速に試作を行う目的で導入されているほか、モノづくり現場でエンジニアなどが3Dプリンターの扱い方を学ぶための教育用途でも採用されている。   また産業用ハイエンド装置は、航空・宇宙や自動車、医療、家電分野などを中心に最終製品の造形用途で導入が進んでいるほか、いわゆる「造形サービスビューロー」(3D造形出力サービス事業者)による導入も増加しているという。   一方、2013~14年にかけて3Dプリンターブームが起きた日本においても、モノづくり現場での本格的な導入が進んでおり、出荷台数が堅調に推移している。   同社が2016年10月に実施したアンケート調査によると、3Dプリンターのユーザー(過去に利用経験がある人を含む)のうち、造形用途で最も多かったのは「試作品」(59.1%)で、「治具」(24.7%)、「デザイン確認」(20.8%)、「最終製品(の一部)、パーツなど」(20.1%)、「金型」(16.9%)などが続く。そのため、「3Dプリンターを用いた本格的なモノづくりが始まりつつある」と同社は分析している。(【図表2】)     【図表2】日本国内において3Dプリンターで造形しているもの/用途 【図表2】日本国内において3Dプリンターで造形しているもの/用途       2017年2月号     AIビジネス市場、2030年度に2兆円超へ拡大する見通し   2016年4月、総務省情報通信政策研究所が、今後日本が目指すべき社会像として「智連社会(WINS(ウインズ)※)」を打ち出した。これは“智慧(ちえ)”の連結により新たな製品・サービスやビジネスモデルの創出を目指すものだ。その中核が「AI(人工知能)」のネットワーク化である。同省はAIネットワーク化の経済効果(直接的効果のみ)が、2045年に121兆円に上ると試算。併せて同年の名目GDPが68兆円増加すると推計している。   ※ Wisdom Network Society の略   現在、AIを活用したビジネス市場が拡大しているという。富士キメラ総研がまとめた予測結果によると、2015年度のAIビジネスの国内市場は1500億円。これが20年度には約1兆円と6.7倍に拡大し、30年度では2兆1200億円に達する見通しだ。(【図表3】)     【図表3】AI(人工知能)ビジネスの国内市場予測 【図表3】AI(人工知能)ビジネスの国内市場予測     2030年度時点の市場規模を需要業種別に見ると、最も市場規模が大きいのは「金融」(対15年度比11.8倍の5860億円)。次いで「公共/社会インフラ」(同29.2倍の4520億円)、「情報通信」(13.6倍の3680億円)、「製造」(10.6倍の3340億円)などが続く。   同社はAI活用製品・サービスの注目市場(30年度)として、「需要予測」「コールセンター」「映像監視」「コミュニケーションロボット」「ネットワークセキュリティー」の5つを挙げている(【図表4】)。このうち需要予測市場(2015億円)については、BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールやデータマイニング、統計解析など、企業内で生成される各種データを蓄積するためのシステムにAIを組み合わせ、需要予測機能を搭載する動きが今後広がるとみている。     【図表4】AI活用の注目市場 【図表4】AI活用の注目市場     またコールセンター市場(1870億円)では、オペレーターの業務支援やVOC(顧客の声)分析でのAI活用が進むほか、映像監視市場(1600億円)では撮影した映像データの分析・解析を目的にAIを組み込む動きが本格化する見通しだ。ソフトバンクロボティクス『Pepper』が先行するコミュニケーションロボット市場(600億円)については、現在、試作機を開発中の企業が製品を投入する2018年以降、市場拡大が進むと同社はみている。