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コラム 2016.03.31

特集1:価値の魅せる化

4_t1_index 2016年4月号 2015年の農林水産物・食品輸出額、前年比21.8%増の7452億円 3年連続で過去最高 201604_stats_01 【図表1】農林水産物・食品の輸出額の推移 2015年の農林水産物・食品の輸出実績が7452億円(前年比21.8%増)となり、3年連続で過去最高を更新したことが農林水産省の調査で分かった。輸出額が7000億円台に達したのは初めて。(【図表1】) 農林水産物・食品の輸出額は、東日本大震災発生の翌年(2012年)に4497億円まで落ち込んだが、世界的な和食ブームを背景に震災以降の3年間で1.7倍と急伸した。政府は16年の輸出額の中間目標として7000億円を設定していたが、1年前倒しで達成したことになる。これを受け、政府は2020年の輸出目標額1兆円の前倒しを目指す考えだという。 輸出実績の内訳をみると、「農産物」が4432億円(前年比24.2%増)、「水産物」が2757億円(同18.0%増)、「林産物」が263億円(24.6%増)。農産物と林産物は3年連続の2桁増で、特に農産物は過去10年間で最大の伸び率だった。 主な輸出先を国・地域別にみると、1位は「香港」(33.5%増の1794億円)、2位が「米国」(14.9%増の1071億円)、3位は「台湾」(13.8%増の952億円)だった。次いで「中国」(35.0%増の839億円)、「韓国」(22.7%増の501億円)などが続いた。上位10カ国・地域のうち、アジアが7つを占めている。(【図表2】) 一方、政府が掲げる輸出戦略上の重点品目をみると、「コメ(援助米を除く)」(56.4%増の22億円)、「さば」(55.4%増の179億円)、「りんご」(55.0%増の134億円)、「粉乳」(54.1%増の56億円)などが大幅に増加した。 このほか、「日本酒(清酒)」(21.8%増の140億円)、「緑茶」(29.6%増の101億円)、「牛肉」(34.6%増の110億円)、「ホタテ貝」(32.3%増の591億円)、「ぶり」(38.2%増の138億円)が好調。また日本酒を除く「アルコール飲料」(40.2%増の250億円)、米菓を除く「菓子」(19.8%増の177億円)、「醤油」(19.5%増の62億円)なども大きく伸びた。 201604_stats_02 【図表2】主な国・地域別輸出額(2015年)

4_t1_index 2016年4月号 ノビる日本の「麺」輸出日本食ブームと海外在留邦人増加が背景 【図表3】麺の輸出額と海外在留邦人数の推移 【図表3】麺の輸出額と海外在留邦人数の推移 日本の農林水産物・食品の輸出実績が過去最高となる中、国産の「Ramen(ラーメン)」「Udon(うどん)」の輸出も増加傾向にあるという。 農林水産省『農林水産物輸出入概況』から2015年累計の麺の輸出額をみると、「即席麺」が前年比20.9%増の42.8億円、「うどん・そうめん・そば」も同20.0%増の38.1億円と、それぞれ2桁増の伸びを示した。特にうどん・そうめん・そばは過去最高となっている。(【図表3】) 主な輸出先をみると、即席麺は「香港」(13.9億円)がトップ。次いで「台湾」(5.8億円)、「米国」(5.1億円)が続く。一方、うどん・そうめん・そばは「米国」(11.0億円)がトップで、「香港」(10.2億円)、「中国」(2.8億円)が続く。 麺の輸出が増えている要因は、海外在留邦人の増加(【図表3】)に加え、世界的な和食ブームが背景にある。 海外在留邦人数は129万人(前年同期比2.5%増、2014年10月1日時点)と過去最多になり、10年前(2004年の96.1万人)の約1.3倍となった。また、海外の日本食レストラン数(2015年7月時点)が約8.9万店となり、前回調査(2013年1月時点)の約1.6倍、5年前の2010年から3倍近くも急増している。(【図表4】) さらに、日本製食品を扱う海外のスーパーマーケットが増えているほか、日本を旅行した外国人旅行客が帰国後、現地で日系ブランド商品の消費を続けていることも、麺の輸出増加を後押ししているようだ。 国内人口は減っているが、海外の日本人人口は今後も増加が見込まれる。海外の日本食需要も衰える気配がみられない。世界の“麺人口”は当面増え続けると予想され、国産麺の輸出もノビていくことが期待される。 【図表4】海外日本食レストラン数の推移 【図表4】海外日本食レストラン数の推移