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その他 2016.02.29

特集1:都市のリノベーション

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2016年3月号

 

 

銀行114行の建設業向け貸出金、2015年3月期で増加行が倍増

 

アベノミクス効果などによる建設市場の活況を受け、銀行の建設業向け貸出金の減少傾向に歯止めがかかったことが、東京商工リサーチの調べで分かった。(【図表1】)

 

先ごろ同社が発表(2015年11月10日)した調査結果によると、銀行114行の2015年3月期連結決算での建設業向け貸出金残高は合計11兆2201億4000万円となり、前年同期(14年3月期)に比べ1.0%増加(1126億7900万円増)した。114行のうち約6割に当たる72行が貸し出しを増やした。貸出増加行は前年同期(37行)に比べほぼ倍増した。

 

建設業向け貸出金を業態別にみると、3業態全てで前年同期を上回った。伸び率が最も高いのは「第二地方銀行(41行)」で、前年同期比1.9%増の2兆3748億100万円だった。次いで「地方銀行(64行)」が同0.8%増の5兆9439億2100万円と続き、「大手銀行(9行)」は0.5%増の2兆9014億1800万円だった。

 

内訳をみると、地銀64行のうち増加したのは36行、減少は28行だった。また第二地銀は増加が30行、減少が11行となり、第二地銀の7割超(73.1%)が建設業向けの貸し出しを増やした。大手行は増加が6行、減少が3行だった。

 

一方、地区別(本店所在地)にみると、全国10地区のうち7地区で貸出金が前年同期を上回った。「東北(15行)」(4.1%増)の伸び率が最も大きく、次いで「九州(21行)」(2.6%増)、「中国(9行)」(2.5%増)、「関東(17行)」(1.5%増)、「東京(11行)」(1.4%増)、「四国(8行)」(1.1%増)、「近畿(11行)」(0.9%増)の順で続く。半面、「北海道(2行)」(5.5%減)、「中部(14行)」(2.1%減)、「北陸(6行)」(0.2%減)の3地区では減少し、地域によって温度差がみられた。

 

建設業向けの貸し出しが増えている要因として、2020年に開催される東京オリンピック関連の建設需要を見込み、建設会社が設備投資を増やしていることが背景にある。ただ、114行の総貸出金残高が433兆207億300万円と前年同期比2.3%増であったのに対し、建設業向け貸出金の伸び率(1.0%増)はそれを下回る。総貸出金に占める建設業向け貸出比率は平均2.59%で、前年同期(2.62%)から0.3ポイント低下した。全体の貸出金の伸びに比べ、建設業向けの増加ペースは鈍い。

 

東京商工リサーチは今後について、地域間のばらつきや公共事業の一巡による受注量減少などから、「建設業向け貸し出しが右肩上がりで拡大していくかは不透明」と指摘している。

 

 

【図表1】銀行114 行 建設業向け貸出金残高推移

 

 

建設業の女性就業者率13.0%、1社当たり女性管理職率2.5%

 

国土交通省はこのほど、建設会社で働く女性を対象とした初の実態調査結果を公表した。調査期間は2015年10月の約1カ月間で、建設業5団体など※の会員企業1588社が回答した。

 

それによると、就業者に占める女性比率は全体で13.0%。職種別にみると、最も比率が高いのは「事務系職員」の37.6%で、「技術者」が4.5%、「技能者」は4.2%だった(【図表2】)。また、企業1社当たりに換算した現在の女性管理職の比率は2.5%(人数は1.07人)だった。

 

一方、15年度の採用者(9月1日までの実績)に占める女性比率は全体で17.7%。職種別では、事務系職員採用者の女性比率が51.1%と最も高かった。技術者では9.1%、技能者は3.8%が女性だった。前年度の実績に比べ、事務系は2.6ポイント低下したものの、技術者(1.0ポイント増)と技能者(1.3ポイント増)がそれぞれ増加した。

 

女性の活躍支援に向けた取り組みについて、「行っている」と回答した企業は29.6%、「現在行っていないが、今後行う予定である」(34.7%)を含めると、全体の6割超が女性の活用に前向きだった。

 

女性の活躍推進で効果的な取り組みについては(複数回答)、「家庭との両立を配慮した労働時間の見直し」(56.7%)が最も多く、次いで「女性に適したハード環境整備の導入」(49.0%)、「休暇取得制度の整備」(43.0%)などが続いた。半面、「女性向け研修」(18.4%)、「経営者や男性上司向けの研修」(16.4%)、「将来が描けるロールモデルづくり」(14.0%)など、人材教育面については低かった。

 

ただ従業員規模別にみると、300人以上の企業では女性向け研修(42.4%)、経営者・男性上司向け研修(43.9%)、ロールモデルづくり(51.5%)について高い傾向がみられた。

 

 

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【図表2】現在の就業者数、および採用人数に占める女性比率(職種別)