その他
2016.08.31
vol.12 目からウロコの敬語の力
2016年9月号
敬語は、敬う気持ちの表れ!?
今回は敬語についてお話しします。「敬語が使えれば、仕事はもちろん、家庭生活からご近所付き合いまで断然有利で有意義な人生を送れる」という事実を証明してまいります。
ある学生に「敬語」について聞いたら、こんな答えが返ってきました。
「私の周りには尊敬すべき人などいないから、敬語は必要ない」。まるで自分のことを言われたようで、ちょっと落ち込みましたが、一方でこの学生の発言は、現在の「平均的若者の敬語認識」を象徴している気もしました。
一部のマナー本やマナー講座の中では、「敬語は敬う心です」「敬う心を持てば、おのずから敬語は話せます」なんて無茶な説明がされることもあります。
「尊敬を伝える」というのは敬語の1つの役割に違いありません。しかし、それ以外の役割―例えば、「近づきたくない」「別れたい」「皮肉を飛ばしたい」「生まれ育ちがいい人だと思わせたい」という、「功利的」「実利的」「俗な目的」でも敬語は使える、ということを知っておくことも悪くありません。
「神聖な敬語を冒涜(ぼうとく)するのか!?」という反発覚悟で話を進めますね。