部下をプロ人材に鍛える三つのステップ

【著者・編者】
福田 季三志

「仕事のできるプロ人材」は、こうして鍛え、こうして育てる!

本書は、部下を「半人前社員」から「プロ社員」へと成長させるための具体的なアプローチを解説した実践的なガイドブックです。本書の最大の魅力は、部下育成のプロセスを「半人前社員」→「一人前社員」→「ベテラン社員」→「プロ社員」という4つの段階に分け、それぞれの段階でリーダーが直面する「三つの壁」を突破するための具体的な指導法を提示している点です。

 

このアプローチは、単に部下を育てるだけでなく、リーダー自身の成長も促す仕組みとなっています。著者は「上司と部下が互いに成長する関係性」を重視しており、そのための工夫や仕組みが随所に散りばめられています。

 

特に印象的なのは、著者の指導哲学です。「やりたくないことを無理にやらせたところで、人間は成長しない」「自分が若いころに厳しい上司に鍛えられた経験をそのまま部下に押し付けるのは、ダメな幹部の典型だ」といった言葉は、部下育成に悩むリーダーにとって耳が痛いかもしれませんが、目を覚まさせてくれる力強いメッセージでもあります。

 

また、本書は単なる理論や精神論に終始するのではなく、具体的な事例を豊富に取り上げています。例えば、部下が「半人前社員」から「一人前社員」に成長する際には、どのような課題が生じるのか、またその課題を乗り越えるためにリーダーがどのような指導を行うべきかが、実際のエピソードを交えて詳細に解説されています。これにより、読者は自分の職場で直面している状況に即した形で本書の内容を応用できます。

 

さらに、著者が強調するのは「プロ社員」の定義です。本書では、単に業務をこなすだけの「ベテラン社員」と、組織にとって不可欠な存在である「プロ社員」との違いを明確にし、リーダーが部下を「プロ社員」に育てるために必要な視点と行動を具体的に示しています。この点は、部下育成において最終的なゴールを見失いがちなリーダーにとって、大きな指針となるでしょう。

 

本書は、ベテランのリーダー層だけでなく、若手リーダーやこれから部下を持つ人にとっても有益な内容が詰まっている。部下育成における「壁」を乗り越えるための具体的な方法論だけでなく、リーダーとしての心構えや姿勢についても深く考えさせられる一冊です。

●定価1,760円(税込み)

●仕様四六版・上製 224ページ

●発行元ダイヤモンド社(2010年)

著者紹介
福田 季三志Kisashi Fukuda
1960年、島根県生まれ。1985年、タナベコンサルティング入社。企業の風土・個性を活かす生産性向上につながるコンサルティングを展開。特に、トップ・幹部と一体になった改革の推進~定着への活動を大事にしている。担当分野は、人事全般(システム設計~運用~定着)・人材成長支援(教育制度設計~集合研修~個別サポート)等。
1960年、島根県生まれ。1985年、タナベコンサルティング入社。企業の風土・個性を活かす生産性向上につながるコンサルティングを展開。特に、トップ・幹部と一体になった改革の推進~定着への活動を大事にしている。担当分野は、人事全般(システム設計~運用~定着)・人材成長支援(教育制度設計~集合研修~個別サポート)等。