ブランディングの本質 100年先につなぐ価値
メソッドと具体例でブランディングを解き明かす
「技術で勝って商売で負ける」という日本企業のビジネスセンスをやゆする決まり文句があるように、優れた技術を持っているのに儲もうかっていない企業、高品質の商品を提供しながら安売りに走る経営者が少なくありません。
なぜ、日本企業は商品価値に見合った利益を稼げないのか。そうした課題の解決に対し、「ブランディング」(顧客にとって価値があるブランドを構築する活動)というアプローチから実行具体策を提示するのが本書です。
著者は、企業現場の第一線で長年活躍する戦略コンサルタント。マーケティングの支援を通じて培った知見を基に、ブランドとは何かという定義から、ナンバーワンブランドに必要なこと、ブランディングを進めるに当たってのメソッド、それを裏付ける豊富な成功企業事例など、ブランド戦略に関する体系理論を1冊に網羅しています。
ブランディングに関するビジネス書籍は珍しくありませんが、そうした類いの本の中身を見ると、大手企業や海外の一流ブランドにまつわる“ 武勇伝” や、潤沢な資本を背景とした大仰な成功事例が目立ちます。「読んではみたけれど、実際の経営現場で参考になり得るものはない」と思った中小・中堅企業経営者は多いでしょう。著者はそんな不満に応えるべく、ブランディングを実行する上での進め方を分かりやすく整理しています。特に、ブランドについて真剣に考えたことがない経営者には必携の1冊になるでしょう。
●定価1,760円(税込)
●仕様四六判、上製224頁
●発行元ダイヤモンド社(2018年発行)