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研究リポート
DX戦略推進研究会
本研究会では、データ活用による付加価値の向上と人材育成の推進の要諦を学びます。
研究リポート 2024.09.26

生成AIで企業のナレッジとプロセスを変革! ワークスアイディ

第1回の趣旨
DX戦略推進研究会では、データの活用による付加価値向上と人材育成の推進、そのための骨太のDX戦略をテーマとして、DX推進のヒントを提供。生成AIなどの先進的なDX推進活動で顧客とのコミュニケーションモデルの創造や、革新的な業務改善に実現している企業を紹介する。
第1回のテーマは「データドリブン経営概要」を取り上げる。データは財産であり企業成長の糧である。企業成長のために経験と勘の経営からデータ利活用による経営への進化が必要であることを、特別ゲスト2社による講演を通じて参加企業へ提供した。
開催日時:2024年9月17日(東京開催)

 

ワークスアイディ株式会社 奥西 佑太 氏

ワークスアイディ株式会社
執行役員 ビジネスデザイン事業本部長兼マーケティングG
奥西 佑太 氏

 

はじめに

 

ワークスアイディ株式会社は、1999年の創業以来、「働き方」の領域におけるテクノロジーの進歩を柔軟に取り入れながら、社会変化に応じた「働く」をデザインするサービスを提供し、企業の課題解決に取り組んできた。近年ではさらにDX支援に力を入れ、生成AIやデータドリブン経営を取り入れたサービスを提供している。

“「働く」をデザインする アイディアを通じて人と企業の双方の満足に貢献します”という企業理念をもとに、変化の激しいビジネス環境において、人とテクノロジーが協同する未来を創造し、「働く」を通して輝き続ける社会実現に向かって、日々企業課題に伴走し続けている。


ワークスアイディ企業理念
企業理念
出所:ワークスアイディ株式会社HP

 


まなびのポイント 1:「人」と「サービス」の仲介役

 

昨今、「定型業務」と言われる請求業務やデータ入力など手順やルールが明確になっている業務はRPAなどによって効率化が図られてきたが、「非定型業務」と言われるイラスト作成や提案資料作成など上達までに時間を要する業務については効率化ができていない。

また、生成AIを個人利用までとし、自社サービス(データ)に連携させ活用する企業は少数派である。生成AIを人とサービスの間に仲介させることで、各業務に対して適切な情報を引き出させ、「非定型業務」に対しても効率化、品質向上を図ることができる。

さらに、サービス同士の連携にも生成AIを活用することで、業務プロセスを最適化し、組織全体の効率化、コスト削減につながる。

「人」「AI」「サービス」の連携 出所:ワークスアイディ株式会社講義資料
「人」「AI」「サービス」の連携
出所:ワークスアイディ株式会社講義資料より抜粋

 

 

まなびのポイント 2:「neoAI Chat」

 

「neoAI Chat」は、東京大学・松尾研究室発AIスタートアップ、株式会社neoAIが開発した生成AIプロダクトである。他企業が提供するAPIを活用し、自社サービスやシステムに外部機能やデータを取り込むことが一般的となっている中で、当プロダクトはAPI連携を可能とし、UI機能の拡張をさせることができる。

また、LLM(大規模言語モデル)へドキュメント内を説明するプロンプトを入力することで、これまで正確に読み取れていなかったグラフやフロー図情報などを高度なOCR(光学式文字読取)技術で正確に読み取ることが可能となった。

これまでLLMの弱点とされていた部分(社内データ連携、セキュリティなど)に関し、AI機能の急速な進化によって改善されてきている。


「neoAI Chat」の特徴 出所:ワークスアイディ株式会社HP
「neoAI Chat」の特徴
出所:ワークスアイディ株式会社HP

 

まなびのポイント 3:ビジネスプロセスを再設計

 

営業、人事・採用、法務、カスタマーサポートなどの業務に対し生成AIを活用することで、サービス向上や新たな価値創造につながる。単に生成AIを導入するのではなく、AIが得意な領域(知識量、データ分析など)と人が得意な領域(意思決定、倫理判断など)を正しく理解し、AIにどの分野で、どのような成果を期待するのかを明確にしながら自社のビジネスプロセスを再設計することが重要である。

今後、生成AIを導入する企業が増えていき、あらゆる経営の意思決定の場面で変革が起きてくる。企業は単なるツールと捉えるのではなく、戦略的パートナーとして活用することで、持続可能な企業へと成長する。


「人」が得意な領域と「AI」が得意な領域 出所:ワークスアイディ株式会社講義資料より抜粋
「人」が得意な領域と「AI」が得意な領域
出所:ワークスアイディ株式会社講義資料より抜粋