その他 2022.03.15

Vol.13 利益を最大化する「プロフィットマネジメント」

 

 

プロフィットマネジメントの3ステップ

 

各現場で改善活動を行う際、損益計算の改善、利益の最大化に貢献する改善活動やマネジメント(プロフィットマネジメント)を実行する必要があります。

 

プロフィットマネジメントの3ステップは次の通りです。

 

第1ステップ:儲けの構造を理解する
第2ステップ:業務改善のツボを数値で押さえる
第3ステップ:計数管理の手法をマスターする

 

企業は、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を投入(インプット)してアウトプットを生み出すサイクルを繰り返し、収益の最大化を目指します。「儲かる」とは、投入した経営資源を上回るアウトプットを生み出している状態です。

 

インプットである経費には変動費、固定費の2つがあります。変動費は、売上高や生産高の構成に比例して変動する費用で、材料費、通信費などが該当します。一方、固定費は、売上高に関係なく発生するもので、社員の給与(=人件費)等が該当します。

 

 

儲けの仕組みをマスターしよう

 

企業の付加価値を最大化するためには、各現場が付加価値を最大化しなければなりません。付加価値とは一般的に、投入(インプット)と産出(アウトプット)の差額を言います。このとき生まれた付加価値のことを「限界利益」と言います。

 

儲けの構造を理解するもう1つのキーワードが、「損益分岐点」という考え方です。

 

 

 

 

収益率(利益率)の高い企業は、次の3つの努力を継続的に行い、習慣化しています。

 

1.損益分岐点の管理(コントロール)
2.収益構造の転換着眼による変動費の軽減
3.固定費(業務コスト)の低減

 

儲けるための手段は、「変動費を下げる(限界利益率を上げる)」「固定費を下げる」の2つです。

 

変動費を下げる(限界利益率を上げる)方法として、仕入先の見直しによる仕入額の削減、発注体制変更、材料歩留まりの向上(廃棄ロス、歩留まりアップ)、部品やモジュールの標準化によるコスト削減、内製化や外注先の絞り込みによる外注費削減、外注費(単価・工数)の見直し、新事業への進出、商品やサービスの見直しなどがあります。

 

一方、固定費を下げる方法としては、人件費の見直し、家賃や車両費等の固定経費削減、時間生産性管理による残業代削減、仕事の繁閑の多い企業は変動労働時間制導入、コストダウンの見える化、などがあります。固定費削減は対売上構成比の大きい経費から検討し、一律カットではなく、個別に削減目標を設定していきます。